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電気の波形とそれぞれの特徴
電気にはそれぞれ波があり、その波の種類によって分類されます。ここでは波形の特徴や細かい部分について説明していきたいと思います。
直流と交流の波形について
電気の基礎知識の項目でもあったように、電気にはそれぞれ、電圧や電流の大きさや、プラス・マイナスといった極性が、時間によって変化するものと、変化しないものがあります。
極性が変化しないものを直流、極性が変化するものを交流といいます。
また、下記表ではそれぞれの波形の例を示しています。
直流の波形例
直流時間に対して極性が一定であるもの。身近なものでは電池がある。 |
脈流流れる方向が一定で、電流や電圧が周期的、もしくは不定期な変動をする電流のこと。 |
単極性パルス+方向にだけ振れるパルスのこと |
交流の波形例
正弦波交流周期的変化を示す波動で、時間と共に大きさ及び極性が変化する。 |
ひずみ波交流別名:非正弦波 |
双極性パルス+と-方向に振れるパルスのこと |
三角波交流非正弦波の一種で、見た目が三角形のもの。 |
過渡電流時間と共に減衰する電流 |
用語説明
正弦波:周期性のある波のこと。
パルス:しばらく流れて、しばらく休むような形の電流波形。
リプル電圧:変動している電圧の変動幅のこと。
直流回路
直流回路とは電池などを使用した一般的な電子回路のように、直流電源を使用して構成された回路のことをいいます。また、交流電源を整流(流れる電流を整えて一方向に流すこと)することで直流電源を作ったものも直流回路となる。直流回路ではオームの法則が成り立つ。
交流回路
交流回路は直流回路とは異なり、電流や電圧が時間によって周期的な変化をする回路のこと。
交流回路は下記の図1のように表され、負荷はZ(インピーダンス)で表します。
また交流の電圧は、正弦波交流の場合には図2のように時間と共に変化します。交流電圧の大きさを表すときは、最大値Emではなく、実効値Eで表します。
図1.交流回路 | 図2.正弦波交流の実効値と最大値 |
また、この実効値Eを表すときは下記のような式となります。
実効値E = 1 / √2 × Em
実効値E = 0.707Em
実は家庭用電源の100(V)というのは実効値を表していて、実際の最大値は約141.4(V)となります。
そして実効値Eは直流電源の電圧と等しい値となります。
図2で電圧がAからBに達する時間を周期といいます。
これを1秒間に繰り返す回数を周波数といい、単位はヘルツ(Hz)で表します。
また、周波数は周期の逆数となります。
周波数は場所によって異なり、東日本では50回/秒で50Hz(ヘルツ)の周期が20ms、西日本では60回/秒で60Hz(ヘルツ)の周期が16.7msとなります。
※1ms = 1/1000秒
交流回路の負荷には様々なものがあり、回路を流れる電流や電圧の変化は、白熱電球の場合は一致する。それ以外のものは若干の誤差が生じます。
負荷をインピーダンスZ(Ω)で表すと、交流回路においてもオームの法則が成立します。
I(A) = 電流【実効値】、E(V) = 電圧【実効値】、Z(Ω) = インピーダンスとした場合には次の式のようになります。
I = E / Z
直流と交流のまとめ
交流 → プラス・マイナスといった極性が、時間によって変化するもの。
並列接続 → 回路が途中で分岐になる形で抵抗が接続されていること。電圧は各抵抗に同じに流れます。
直流の波形例
直流 時間に対して極性が一定であるもの。身近なものでは電池がある。 |
脈流 流れる方向が一定で、電流や電圧が周期的、もしくは不定期な変動をする電流のこと。 |
単極性パルス +方向にだけ振れるパルスのこと |
交流の波形例
正弦波交流 周期的変化を示す波動で、時間と共に大きさ及び極性が変化する。 |
ひずみ波交流 別名:非正弦波 正弦波でないものは全てひずみ波交流 |
双極性パルス +と-方向に振れるパルスのこと |
三角波交流 非正弦波の一種で、見た目が三角形のもの。 |
過渡電流 時間と共に減衰する電流 |
正弦波 → 周期性のある波のこと。
パルス → しばらく流れて、しばらく休むような形の電流波形。
リプル電圧 → 変動している電圧の変動幅のこと。
直流回路 → 電池などを使用した一般的な電子回路のように、直流電源を使用して構成された回路のこと。
交流回路 → 直流回路とは異なり、電流や電圧が時間によって周期的な変化をする回路のこと。
負荷Z(インピーダンス) → 交流回路における負荷を表す単位のこと。
リプル電圧 → 変動している電圧の変動幅のこと。
交流電圧の大きさを表すとき →
実効値E = 1 / √2 × Em
実効値E = 0.707EmM
周期 → 下図2で電圧がAからBに達する時間。
周波数 → 周期を1秒間に繰り返す回数。単位はヘルツ(Hz)
周波数は場所によって異なり、東日本では50回/秒で50Hz(ヘルツ)の周期が20ms、西日本では60回/秒で60Hz(ヘルツ)の周期が16.7msとなります。
※1ms = 1/1000秒
交流回路においてもオームの法則が成立します。
I(A) = 電流【実効値】、E(V) = 電圧【実効値】、Z(Ω) = インピーダンスとした場合には次の式のようになります。
I = E / Z
図1.交流回路 | 図2.正弦波交流の実効値と最大値 |